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満室の次に行う空室対策「テナントリテンション」とは?

最新更新日 2021年07月27日
執筆:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士 三好 貴大

「空室対策」と聞くと、「空いた部屋をどうやって早く埋めるか?」ということが頭に浮かびます。
それは決して間違いではなく、私も適正賃料の査定ホームステージング写真撮影入居者募集サイトの攻略、その他様々な戦略で早期満室を目指しています。

では、満室になれば空室対策は完了かというと、そうではありません。
まずは早期成約によって空室期間を削減することが先決ですが、次は借主に長期入居してもらえる対策を行い、「退去(空室)」を減らす取り組みのことを「テナントリテンション」と呼びます。

なぜ空室対策では早期成約の手法ばかり注目されるのか?

空室対策が早期成約を目指す手法ばかり取り上げられるのは理由があります。
確かに空室期間が長引くのは家主にとって大きな悩みなので、社会的ニーズに応えるためというのもありますが、空室対策という切り口は高額商品・サービスが売りやすいのが最大の理由です。

数百万円も掛かるリノベーション工事はその代表格です。
その他ではオートロック・防犯カメラなどセキュリティ設備の導入、宅配ボックスや無料インターネットなど付加価値設備の導入、大規模修繕など多岐に渡ります。

また、「サブリース(マスターリース)」もその一角で、不動産会社が儲からないのに自ら空室リスクを負うような提案をする訳がありません。
赤字覚悟でサブリースを増やし続けた結果が「かぼちゃの馬車」で有名なS社の経営破綻です。

つまり、「空室」というリスクや恐怖心を煽ることで、数百万円掛かるリフォーム工事や毎月何万円も掛かる各種サービスも売りやすくなるため、力を入れてPRしているというのが実情です。

なぜテナントリテンションを提案する賃貸管理会社はいないのか?

おそらくこの記事を読まれた方の多くは「テナントリテンション」という言葉自体を初めて聞いたと思います。
なぜなら、「認知されていない=周知する人がいない」というのが実態で、その理由は入退去の多い方が不動産業者にとっては儲かり、テナントリテンションは儲からないからです。

例えば、分かりやすく以下のような条件で検証を行います。

【物件】
・月額賃料15万円
・契約期間2年間

【空室成約時】
・仲介手数料1か月(借主から)
・広告宣伝費1か月(家主から)
※不動産業者は30万円の収入

【更新時】
・更新料1か月(家主0.5か月、不動産業者0.5か月)
・更新事務手数料0.25か月(借主から不動産業者が受領)
※家主7.5万円、不動産業者11.25か月の収入

そして、2つのパターンをシミュレーションすると以下のようになります。
①10年間で3年毎に賃借人が入れ替わった
②10年間同一の賃借人が借り続けてくれた

※わかりやすくするため、消費税は加算せずに計算します。

結果、①123.75万円、②45万円となりますので、不動産業者は①3年毎に入れ替わる方が78.75万円も儲かるということになります。これが10部屋、20部屋になると、10年単位でどのくらい収益が変わるのかは想像に容易いと思います。

また、賃貸管理会社がテナントリテンションを提案しても儲かるものではなく、手間ばかり掛かってしまうのが実情なので、知っていたとしても提案する会社はごく僅かです。

テナントリテンションは何をすればいいのか?

これまでの内容をご覧いただければ、なるべく退去が出ないように対策していくことの重要性も感じたと思います。
では、どのような対策が求められるのか、基本の手法は以下の5つです。

①入居者アンケートの実施

まずは退去しそうな入居者の声を吸い上げることが重要です。
転勤や介護など不可抗力であればしょうがないですが、物件に不満を持って退去となるケースも少なくありません。

半年に1回くらいは「室内・共用部分・近隣・その他」の4項目についてアンケートを実施して、不満や要望が出てきた場合は、以下のような対応を行います。
・解決できる→解決策をお伝えして実施する
・解決できない→なぜ解決できないのか説明して、代替案を提示する

これだけで平均入居年数は延びていきます。

②共用部分を清潔に保つ

共用部分の印象は大きいです。基本的に外構やエントランスのリフォームを行う必要はなく、日頃から定期的に清掃していれば入居満足度は高まり、長期入居に繋がります。
また、これは空室募集でも大事な基本です。

③設備トラブルの迅速な対応と状況説明

エアコンや給湯器の故障、漏水・雨漏り、その他設備の故障が発生した際は、すぐに対応することが重要です。
また、入居者は解決まで「待つこと」ではなく、「なぜ待っているのか分からない状態」に強いストレスを感じます。

賃貸管理会社から「折り返します」と言われたのに電話が掛かって来ない、大家さんが壊れた給湯器をいつ直してくれるか分からない、といった不満で引越し先を探している方を多く見てきました。

例えば「いま土曜の夜で業者さんに連絡が繋がらず、明日は日曜でどこの業者さんも休みなので、連絡は明後日になってしまうかもしれませんが、明日も各方面に連絡を取って早く直せるように動きます」と伝えるだけでも、かえって対応の姿勢で入居満足度は高まる場合もあります。

④不良入居者の排除とマナーの徹底

騒音や臭い、共用部分への私物の放置など不良入居者を原因とした退去も少なくありません。
入居中の対応も大事ですが、このようなトラブルは未然対策が必須です。

例えば、定期借家契約の採用、案内時や申込時に注意点を説明しておく、ルールを守ってくれそうな人柄の良い人を選別するなど様々です。

⑤コンセプト設計による差別化

例えば、ペット共生型物件やDIY型賃貸物件、コミュニティ賃貸などは長期入居が多いと言われています。
「普通の賃貸物件=どこにでもある賃貸物件」は競合が多く、賃料や立地といった条件で選ばれてしまうことがほとんどです。

その物件に適したコンセプトを設定していくことで希少性に繋がり、そのコンセプトを求めて契約した借主にとっては大きく入居満足度が向上し、他への転居を検討することが大幅に減ります。
ただし、安易に変更をするとトラブルの原因にもなりますので、時間を掛けた準備が必要です。

最後に

空室に悩んでいるときは満室化を最優先としますが、満室になってからも次の空室対策を始めていく必要があります。
また、「テナントリテンションを行っている」というのは、空室の入居者募集を行う上でも「入居満足度を高めるために家主が努力している」という大きな武器にもなり、そこから垣間見える家主の人柄は借主にとって大きな安心感に繋がります。

ご愛読いただきありがとうございました。

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