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賃貸物件の賃料設定はどうやっていますか?

最新更新日 2022年05月21日
執筆:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士 三好 貴大

これまで賃料や管理費などの設定を行う際は、どのように行っていましたか?

「従前は〇〇円だったので、今回もそうしよう」
「この周辺の相場はこのくらいだから、〇〇円にしよう」
「不動産会社に一任している」

といったケースが多く見受けられます。
このような感覚値に基づく賃料設定はごく一般的ではあるのですが、あまりに早く成約したり、空室期間が長引いたりと、感覚値に頼ってしまうと成約スピードが不安定になることが多いです。

賃料設定では『成約事例を基にした合理的な算出』を行うことが重要です。
今回は賃料設定について解説していきます。

賃料設定の全体的な流れ

現在ではインターネットの普及により多くの情報が得られるようになりましたので、インターネットや不動産会社の協力を得ながら以下の流れで設定を行います。

①類似物件の「成約事例」を収集
②各成約事例の「平米単価」を算出
③各成約事例の平米単価の「平均値」を算出
④平均値×募集する物件の専有面積=「適正賃料」
⑤適正賃料に物件特性や市況、感覚値等により補正を行う

このような成約事例を基にした査定方法は「取引事例比較法」と呼ばれ、不動産鑑定でも使用される査定方法の一種です。
では、一つずつ見ていきましょう。

類似物件の「成約事例」を収集

賃料設定ではこの成約事例の収集が最も重要なので、重点的に解説します。
まず、「募集中の物件」ではなく、「成約事例」を集めるのは大きな理由があります。

それは、「募集中=決まっていない」ということになりますので、お部屋探しをする方が適正だと感じる賃料かどうかは不明確です。
しかし、成約事例は「実際に契約に至った賃料」となりますので、相場に最も近い数値となります。中には相場より安く設定されていた、または相場より大幅に高くなっていたという場合もありますが、その判断材料は後述します。

成約事例を集めるには、不動産会社に協力を得るのがベストです。
不動産業者間の流通サイト「レインズ」には、以下のような成約事例が登録されています。

レインズでの成約事例の調査方法

例えば、以下のような物件の賃料査定を想定します。
■募集する物件
・X駅から徒歩10分
・築15年
・専有面積30㎡

その場合は、以下のような条件で検索を行います。

■検索する成約事例
・X駅から徒歩6分~10分(1~5分、6~10分、11~15分で分類)
・築10年~20年(前後5年)
・専有面積27㎡~33㎡(前後3㎡、検索しても事例が少ない場合は前後5㎡も可)

もし物件数が多ければ、「バス・トイレ別」など条件を増やしていきましょう。

家主自身が事例を集める場合

家主自身が事例を集める場合は、もし近隣に類似した賃貸マンションや賃貸アパートを知っていれば、その建物名をリストアップしてください。

もしご存じでない、またはもっと情報を多くしたい場合はSUUMOやホームズで条件を検索しながらご自身の物件に辿り着いてみましょう。
例えば、最寄り駅を選択し、駅徒歩の分数や築年数、「バス・トイレ別」などの諸条件をチェックして検索していきます。この際、相場を調べるのが目的なので「賃料」は設定してはいけません

一覧に多数の物件が出てきますが、その中で築年数の前後5年くらいの物件が類似物件と言えます。
建物名が特定できれば、その建物名をインターネットで検索すると、物件によってはホームズで「●●の不動産アーカイブ」というページがあり、下の方にスクロールすると過去の掲載履歴を見ることができます。

一番上の情報では基本的に2月から募集開始して4月に賃料7.9万円で成約したと考えられます。

成約事例の注意点

成約事例は「実際に契約に至った賃料」となりますが、そのまま鵜呑みにしてはいけません。
例えば、賃料10万円で成約していた事例を見つけ、「賃料10万円なら自分の物件もそれで決まる!」と考えて募集しても全く決まらない場合があります。

仮に募集開始から2年経過して成約していたとしたら、それは相場より大幅に高かったことが予想されます。
あるいは室内がフルリフォームやリノベーションされていて、そのお部屋だけ築年数に対して大幅に賃料を上げても成約できたという可能性もあります。

つまり、「募集期間」と「室内の状況」は非常に大きな項目となりますので注意しましょう。
レインズであればいつレインズに登録されたか確認できますので、登録日から成約年月日まで2週間~1か月前後であれば相場に近く、1週間以内なら安い、2か月以上なら高いと判断できます。

どのくらい上げ下げして調整するかは個人の感覚も混ざりますが、ざっくりとした目安を以下に記載します。

・2週間以内→5%アップ
・1か月半→そのまま
・2か月以上→5%ダウン
・3か月以上→1か月毎に1%ダウン

例えば、賃料10万円の物件であれば、
・2週間以内→105,000円
・1か月半→100,000円
・2か月以上→95,000円
・3か月以上→94,000円、93,000円・・・
となりますので、成約事例の金額自体を上記に書き替えてしまいましょう。

各成約事例の「平米単価」を算出

では、「レインズ」で先ほどの「■検索する成約事例」を検索した結果、以下の3件が見つかったとします。

A:総賃料92,000円、専有面積28㎡
B:総賃料88,000円、専有面積30㎡
C:総賃料98,000円、専有面積32㎡

その場合、管理費も含めた「総賃料÷平米数」で1平米あたりの単価を算出します。
※坪単価でも構いませんが、賃貸物件は平米数の記載が一般的なので、平米数で解説します。

A:92,000円÷28㎡=3,285円/㎡
B:88,000円、30㎡=2,933円/㎡
C:98,000円、32㎡=3,063円/㎡

平均値の算出と募集物件での割り戻し

次に、各成約事例の平米単価の「平均値」を算出します。

A+B+C=9,281円÷3=3,094円(平均値)

そして、上記の平均値×募集する物件の専有面積で計算すれば、「適正賃料」の基礎が完成します。

平均値3,094円×募集物件の専有面積30㎡=【92,820円】

物件特性や市況、感覚値等による補正

可能な限り、成約事例の段階で類似した物件を選ぶことが大事ですが、なかなか思うように成約事例が集まらないことが多いです。

その場合、大通り沿いで騒音の有無があればその分を補正したり、同じ「バス・トイレ別」でも独立洗面台の有無によっても補正したり、微調整が必要になります。
そのような微調整を成約事例の収集段階で行う手法を「コンペア式賃料査定法」と呼び、これから徐々に普及されていく手法となりますので、私も採用しています。

最後に

今回解説したように、成約事例を基にした合理的な査定をベースに、人の感覚で補正を掛けていくという手法は、当たり外れが少なくなり、より精度の高い手段となります。
これにより今までより賃料を増額できる場合もあれば、反対に減額しなければいけない場合もありますが、相場を基準に考えることは非常に重要です。

相場通りでいくのか、安定した稼働率を目指して相場より下げるのか、何か差別化を図って相場より高く賃貸することを目指すのか、それは経営状況と家主のビジョンによると思いますが、その一助としていただければと思います。
ご愛読いただきありがとうございました。

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