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大家さん必見!実はNGな不動産会社の「非弁行為」

最新更新日 2022年09月17日
執筆:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士 三好 貴大

不動産会社は大家さんと二人三脚で賃貸経営に取り組むパートナーです。
「うちの管理会社に任せておけば何でも上手くやってくれる」と頼りにしている大家さんも多いと思います。

しかし、不動産会社に一定の知識と危機管理能力がないと、大家さんからの依頼を遂行するために不動産会社の対応の度が過ぎてしまい、不動産会社または担当者が刑事罰の対象になる可能性があります。

権利意識が年々強くなっていく世の中なので、信頼している不動産会社と良好な関係を継続していくためにも、知っておいていただきたいのが「非弁行為(ひべんこうい)」です。

弁護士法違反に該当する「非弁行為」とは?

弁護士法第72条には以下の条文があります。

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

かなりざっくりと要約すると、基本的に“弁護士だけに認められた業務”は弁護士しか行ってはいけない、ということです。
“弁護士だけに認められた業務”とは様々ありますが、代表的なものはトラブル(紛争性のあるもの)の交渉や仲裁、代理人になることです。

そして、弁護士ではない人が”弁護士だけに認められた業務”を行うことを「非弁行為」または「非弁活動」と呼びます。
非弁行為に該当した場合、2年以下の懲役または300万円以下の罰金となってしまいます。

規定では、「報酬を得る目的」や「業=繰り返し」であることが非弁行為の要件になっていますが、大家さんと不動産会社の関係性から考えれば、普段の管理委託料や成約時の報酬などが形を変えた「報酬」ではないかとみられる可能性があり、1回きりの関係性ではないため「業」としてみなされる可能性もあります。
また、明確な線引きが引かれていないため、非弁行為に該当するかどうかは判断が難しいのが実情です。

では、大家さんが不動産会社に依頼する業務の中で、どのようなものは非弁行為に該当する可能性があるのでしょうか?
代表的な3つの例を見ていきましょう。

ちなみに、以下に記載することは私の見解となるため、実際の正誤は法律の専門家や裁判所等の見解により異なる可能性があることをご了承ください。

よくある例①:家賃滞納の督促

家賃滞納が発生した際、滞納者が支払いに難色を示している状況で「家賃を期日通りに払わないのは契約違反ですよ?早く払ってください!」などと督促するのは非弁行為に該当する可能性があります。

滞納者が支払いに難色を示している時点で紛争性(トラブル)があります。
また、家賃滞納は「債務不履行」となるため、難色を示している相手に対して債務を履行させるために交渉を行うことは“弁護士だけに認められた業務”となります。

非弁行為を避けるためには、なるべく家賃保証会社の口座振替を利用するのも良いです。
また、督促を行う際は、滞納から何日も経過して連絡するのではなく、支払期日の翌日に「入金を確認できなかった事実のみ」を伝えるなど、工夫が必要です。

家賃滞納の督促については以下の記事で解説しています。
賃貸管理会社の家賃集金の極意を公開!

よくある例②:原状回復費用の請求

退去時に室内に破損・汚損があり、原状回復費用が発生した際、退去者が原状回復費用の支払いに難色を示しているときに「おたくが住んでいる時に傷を付けたものなんだから、ちゃんと責任取って直す費用は払ってください!」などと請求すると、非弁行為に該当する可能性があります。

退去者が傷を付けた箇所の復旧は「原状回復義務」に該当します。
「原状回復義務」により発生する原状回復費用の支払い(債務)を履行させるために、難色を示している相手に対して支払いを請求することは“弁護士だけに認められた業務”となります。

非弁行為を避けるためには、最初から退去者の理解が得られるように努めることです。
原状回復費用の請求が発生するのは退去時が最も多いですが、退去立会時の原状回復費用の清算については以下の記事で解説しています。
原状回復費用の清算が円滑に進む「退去立会」の方法

よくある例③:立退き・明け渡し交渉

借主が契約違反を犯して立退き交渉を行う際、難色を示している借主に「あなたの最近の行為は明らかに契約に違反しているので、6か月以内に退去してください!」と交渉することは非弁行為に該当する可能性があります。

あるいは、定期借家契約の終了通知を行ったが、退去に関して難色を示している借主に対して、明け渡しを交渉していく行為も同様の可能性があります。

不動産会社はあくまで大家さんの要望を伝えるにとどめることが大事です。
相手が難色を示したら弁護士などの専門家に依頼する必要があります。
しかし、普段から良好な関係性を築いておき、相手の理解が得られるように誠意をもって事情を説明すれば、紛争に至らず退去してもらえることが多いです。

「相手の理解が得られる説明」が非弁行為を避けるコツ

代表的な3つの例を紹介しましたが、非弁行為に該当する共通点は相手方が「難色を示していること」です。
つまり、裏を返せばこちらの要望を伝え、すぐに「はい、分かりました」となれば、非弁行為には該当しないということです。

そのためには、普段から借主と良い関係性を築いていくことに努め、「相手の理解が得られる説明」を行うことです。
必要なことは様々ありますが、その中でも特に重要なことはこちらの記事で解説しています。

全ての交渉と対応で”結果”を左右する重要なテクニックとは?

まとめ

家賃滞納の督促や原状回復費用の請求、立退き・明け渡し交渉などは、賃貸経営を行っているといずれかは必ずといって良いほど経験するものです。
また、不動産会社への期待が大きいほど、大家さんとしては不動産会社にお任せしてしまい、不動産会社の暴走に気付けないこともあります。

反対に、大家さんから「おたくが入れた入居者なんだから、責任を持ってちゃんと解決するまで対応してください!」と圧力を掛けることで、不動産会社が解決するために非弁行為を行ってしまうこともあります。

お互いに理解しておけば、どちらがどのような費用負担で弁護士等の専門家に依頼するか検討できますし、「仲裁」や「調停」、「少額訴訟」といった様々な制度が用意されています。

しかし、最も重要なのは例に挙げたようなトラブルが発生しないよう、未然防止に努めることです。
そのためには、家賃保証会社の活用定期借家契約の採用など、賃貸経営に有用なものをどんどん取り入れていきましょう。

家賃保証会社についてはこちらの記事で解説しています。
【約款解説】「家賃債務保証業者の提供する保証」と「協議」

定期借家契約についてはこちらの記事で解説しています。
賃貸トラブルの予防に必須な「定期借家契約」とは?

ご愛読いただきありがとうございました。

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